絵画部WEB展覧会関連企画第2弾
アートレクチャー・受賞式!
こんにちは。新制作協会事務局です。先月、10月18日に絵画部WEB展覧会関連企画第2弾のアートレクチャーが開催されました。レクチャーで放映された動画「新制作アーカイブスヴァーチャル美術館・新制作と共に歩み」がすでに公開されていますが、みなさまご覧いただけましたでしょうか。
当日はレクチャー動画の放映以外にも受賞者発表や賞牌の授与などのイベントも実施されました。私達事務員も参加させていただきましたので、こちらでは10月18日のイベントを振り返りたいと思います♪
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☆まもなく終了!11/25までの公開です☆
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当日は14時からの開催でした。今回は15分くらい前にログイン!やはり皆様も2回目でなれていらっしゃるのか、この時点ではまだ参加者は100人に満たず、10分前くらいからドドドっと参加者が増えました。なんと私達が数えたところでは144人の参加者が!前回を上回る数字にこの企画への関心の高さが伺えました。
前回に引き続き、司会は竹内先生です。
今回のイベントにご協力・ご参加いただいた関係者の皆様、前回に引き続きご参加いただいた84回展副委員長のSD部の尾埜行男先生、他部からご参加いただいた会員の先生方へ御礼のご挨拶がありました。
そして開会の辞は、絵画部代表の金森宰司先生です。
金森先生からは、みなさまの体調を気遣うお言葉と、このイベントが来年の展覧会の肥やしとなり、また楽しい時間になりましたらというご挨拶とともに、ZOOMを駆使して今回のイベントの可能性を広げてくださった樺山先生、ご自身が教鞭を取られている多摩美術大学のメディアセンターにご協力をいただき素晴らしい動画を作成してくださった木嶋先生へ感謝の気持ちをお伝えになりました。私達も、この恵まれた機会をいただけたことに感謝の気持ちを忘れずに、いざレクチャー動画のスタートです!
動画は、まずは「新制作アーカイブスヴァーチャル美術館」からはじまりました。冒頭の木嶋先生のご挨拶では、アーカイブスヴァーチャル美術館は絵画部代表の金森先生による制作であること、またこの後の動画の中で、今年100歳になられた荒井茂雄先生に登場していただき創立会員の作品を見ながら新制作についてお話をいただくというご説明をいただきました。動画は美術館の中を歩いていくようにゆっくりと会場を進み、創立会員の作品が各1点ずつアップになっていきました。
この後の動画「新制作と共に歩み」は、それぞれの作品を映しながら荒井先生と木嶋先生の対談形式で新制作創立の思いを探ってゆきました。
ご紹介いただいた9名の創立会員、そして藤島武二先生の作品は下記になります。(放映順、敬称略)
1 伊勢正義 「リュグビー」1937年
2 佐藤敬 「独唱」1936年
3 三田康 「二人像」1933年
4 中西利雄 「婦人像A」1936年
5 小磯良平 「化粧」1936年
6 猪熊弦一郎 「夜」 1937年
7 藤島武二 「蒙古の日の出」
8 内田巌 「鷲」1941年
9 鈴木誠 「皇土防衛の軍民防空陣」1945年
10 脇田和 「緑園」1957年
創立会員の作品をピックアップしながらのトークが終わると、木嶋先生から荒井先生へ質問タイムです。
木嶋先生の視点でのご質問に荒井先生からのご回答をうかがえるとは・・・!これは聞き逃せません。質問はテロップにも出ていましたが、下記の4点でした。
質問1 なぜ、第1回新制作展から創立会員は大きな作品を出品したのでしょうか。
質問2 なぜ、第1回新制作展の巻頭言などに時代を超越した言葉や新しい考えが並んでいるのでしょうか。
質問3 これからの新制作展にどんなことを期待しますか。
質問4 荒井茂雄先生の活動について
荒井先生はどのようなご回答をされたのでしょうか・・・!(詳しくは動画をご覧下さい♪)
最後の質問の荒井先生の活動については、木嶋先生も愛読書でいらっしゃるという荒井茂雄先生の著書
「いつも心が喜んでいるかな?」木耳社(2007年)
「自分が好きになった もう放さない」プランニングアドゥ(2020年)
をご紹介いただきながら、お話をうかがいました。
「個性には優劣がない」
「新制作は仲間である。活かしあってこそ仲間である」
「仲間というのは、一方的な力の差をつけたら仲間にはなれない。新制作は仲間の集まりである。与え合う仲間の集まりである。それが新制作である。」
「生ある限り生きて、与え切らなければならない。」
荒井先生のいくつものメッセージが胸に響きます。
ボリュームのある動画だったので、途中で落ちてしまうというハプニングもありましたが、息を詰めて動画を見つめていたので、ちょっと一息・・・。数分で放映が再開され、滞りなくレクチャー対談動画も終了しました。
動画の中で木嶋先生より、創立会員の素晴らしい作品と熱い思いを感じ取ることができました、というお話がありましたが、私達はこのような企画を通し思いを伝え合おうとする現会員の先生方の熱い思いを感じて、明日からもまた頑張ろうと思いました。
そして、イベントは受賞者発表へ!
ここで司会は代表委員の小野仁良先生へバトンタッチです。小野先生からはWEB展覧会の特別賞について、本展における各賞に関与することはないこと、会員・一般出品者の皆様から同じ条件で投票いただき10名の受賞者が決定したこと等ご説明いただきました。また受賞者の皆様に送られる賞牌は、有志会員に提供いただいた作品とのことです!これから、多少の演出を加えて受賞式を執り行われるということですが、どんな演出なのでしょうか。
賞に順位はないとのことで、アイウエオ順に受賞作品の発表です。
WEB展覧会 受賞者一覧(アイウエオ順、敬称略)
妹背 百代「ひかりのfugue 2020」
奥田 善章「コロナロコ2020」
神田 恭子「時-With past & future-」
下倉 剛史「台所」
田中 直子「森の入り口」
藤田 憲一「時空間旅行機(1964)」
丸尾 宏一「stream」
八重樫 眞一「雲の行方」
脇本 イサヲ「憬-2020」
渡邊 啓子「泡映(はかないもの)」
受賞者のみなさま、おめでとうございます!
来年、国立新美術館で本物を拝見できるのが楽しみです!
続きまして、賞牌の発表です。(アイウエオ順、敬称略)
金本 啓子「花の下」
小島 隆三「女」
佐藤 泰生「合奏」
菅沼 光児「Lingering snow」
西田 周司「ノンタイトル」
林 純夫「スクエアな風景」
福島 修子「薄暮の刻」
矢澤 健太郎「裸婦素描」
山根 康代「時のカサナリ・・想」
渡辺 有葵「色霊 シキダマ」
賞牌には、先日アーティストトークの担当をされた6名の先生の作品もあり、お1人ずつに、それぞれ違う会員の作品が授与されるとのこと。こ、これは・・・豪華すぎる!どなたにどの作品が授与されるのか・・ここで、先ほど小野先生がおっしゃっていた演出は、なんとアミダくじです!
アイウエオ順で昇順か降順か妹背百代さんと渡邊啓子さんとのじゃんけんできめ、勝った方から順番にアミダくじの番号を決めてゆき、全員決まったところでポスターをはがすので、番号をたどれないようになっています。
じゃんけんは・・・妹背百代さんがチョキで勝ちです!
でも、勝っても負けても大丈夫、
番号を引いただけでは、どの作品と結ばれるのかはわかりません。
これは最後までドキドキです。
順番に番号がうまってゆき、無事に全員決定!
ポスターがはがされました!
ん?なんと全てに協会の向上と前進のマークが!!ひとつずつ、たどっていくまで結果がわからない、とても凝ったアミダくじになっています!
そして、司会の小野先生のもと、着々とくじが引かれていきます。
自分がもらえるわけではないのですが、次はどなたの作品かしら!?と協会マークがめくれる度に、おぉ~っと声が・・・。(ミュートを外していたらきっとみなさまの歓声が上っていたと思います!)
そうして、すべてのくじが引き終わり、受賞者のみなさまの賞牌が決定しました!!
今頃はそれぞれご縁があって結ばれた作品が、お手元に届いていると思います♪
10名のみなさま、おめでとうございました!!
そして、楽しいイベントをありがとうございました!
現在は、HPに受賞者の皆様の作品と賞牌の画像がUPされています。
まだご覧になっていらっしゃらない方は、是非チェックして下さい♪
こうして大興奮の受賞式も終わり、いよいよWEB展覧会関連企画第2弾も閉会へ。閉会の辞は木嶋正吾先生です。
木嶋先生からは、WEB展覧会で素晴らしい作品をたくさん見せていただいたことへの御礼と、ご協力いただいたみなさま・出品者の皆様への感謝のお気持ち、そしてこの困難な状況の中で向上と前進という精神をたくさん見ることができたこと、来年は国立新美術館という会場でお目にかかれることと思っています、というお話をいただきました。
イベントの感動と興奮の余韻に浸りつつ、第2弾も終わってしまった・・・とメモ帳を閉じようとしたところ
司会の竹内先生から、最後にこの場でお伝えするかどうか迷ったのですが、というアナウンスが。
初期の頃から新制作協会にご尽力をいただいたスペースデザイン部の小野かおる先生が10月13日にご逝去されたという訃報でした。
竹内先生の黙祷の声に合わせ、全員で黙祷です。
対談動画で荒井茂雄先生の「新制作は仲間である」というメッセージの余韻が胸に残る中、絵画部のイベントでスペースデザイン部の先生に黙祷を捧げることが、先生方にとっては当たり前のことかもしれませんが、私達にはより意味のあることに思えました。
きっと、参加者のみなさまの心の中にも荒井先生のメッセージが響いていらしたと思います。
こうして、学びがあり興奮があり感動があり、イベントの第2弾も無事に幕を下ろしました。
WEB展覧会・バーチャル美術・関連イベントを通して、本当にどれも素晴らしくて、イベントが素晴らしいほど、来年は絶対に美術館で開催できますように、という想いが募ります。
次回11/22はWEB展覧会関連企画、最後のイベントのギャラリートークです。
また、皆様にお目にかかれるのを楽しみにしております。
秋本番となりましたが、お風邪などお召しになりませんよう皆様ご自愛くださいませ。
今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
事務局 峠・桑久保