絵画部の企画会議におじゃましてきました!
こんにちは!事務局の峠です。
あっという間に9月も半ばになりました。皆様、いかがお過ごしでしょうか。
いよいよ明日から、絵画部のWEB展覧会が開催されます。
今回は初めてのWEB展覧会の開催に加え、イベントも盛りだくさんです。これはぜひ、お話をうかがわなければとご連絡をしたところ、ちょうど週末に企画委員会が開催される予定だということで、企画委員会におじゃまして取材をさせていただきました。
企画委員会は第84回展の絵画部代表委員と絵画部企画委員の先生方が集まって開催されました。メンバーは、副委員長の金森宰司先生、絵画部代表委員チーフの樺山祐和先生、代表委員の小野仁良先生、鈴木幸子先生、松木義三先生、そして絵画部企画委員会の木嶋正吾先生、小島隆三先生、竹内一先生、林純夫先生、柳千代子先生、の総勢10名のみなさまです。
この日は8月の三連休の最終日で、明日から一般公募が開始するというタイミングです。普段、事務所では色々な委員会が開催されていますが、各部の企画委員会は土日に開催されることが多く、私も初めて参加させていただくので、ちょっぴり緊張です。
ただ、リモート会議では、私ももちろんですが先生方もご自宅から会議に参加されるので、背景にプライベートな風景が写っています。イーゼルとキャンバスが置いてあったり、たくさんの本が並んでいたり・・・。アトリエが映ったりするかしら、とミーハーな気持ちもありつつ、いざリモート会議室へ!
まずは、それぞれのご担当部分の進捗報告からです。
明日からWEB展の一般公募がはじまるということで、丁寧な情報の共有がありました。また、会期中のイベントについても、大人数でのリモートでのイベントは初めてのことです。皆で当日スムーズに使用する方法についても検討され、事前に会員間でリハーサルを行うなど、細かい運用の確認がすすめられていきました。
そしてお話は、金森先生がメインで作業されているバーチャル美術館の進捗状況へ。
― バーチャル美術館、手作業で2つの会場を作成
今回の企画では、バーチャル美術館の会場が2つ作成されます。ひとつはHPで開催されるWEB展をさらにバーチャル美術館としても観覧できるようにします。もう一つは、新制作協会初期メンバーの作品を展示するアーカイブスバーチャル美術館です。金森先生が作成したバーチャル会場に、数名の先生が手作業で画像を補正し作品を並べていくという、完全に会員の手作りでの仮想美術館とのことです。2つも作るなんて!膨大な作業量にびっくりです。(以下、会話形式の部分では敬称略とさせていただきます)
金森:アーカイブの展示室は現在3部屋です。一つずつ、サイズを変えたりする作業に、かなり時間がかかってしまいました。会場を見やすくするためのアイデアや、見にくいところがあったら、教えてください。また、公募会場は地図をどこかに載せる必要があるので準備をしています。フォトショップを使える人を呼んでみんなでやるつもりです。一般の会場は16部屋用意しています。
樺山:今、バーチャル会場の画面を共有できますか?
バーチャル美術館の画面の共有 (会場に入ると初期メンバーの作品が作家ごとに並んでいて、ものすごい迫力です)
全員:おぉ~!すごくいいね、かっこいい!ずっと見ていられる!
金森:アーカイブバーチャル美術館は10月のイベント当日から、1週間くらい公開する予定。作品をクリックすると、キャプションが出るようにしています。また、著作権のことを考えて、ダウンロードして使用できないような工夫をしています。
木嶋:イベント当日は、創立会員の9名と藤島武二先生の紹介をする予定です。
竹内:この展示方法は年を追って作家の歴史がわかって良いですね。
金森:作品は図録から選んだものを年代順に並べました。
木嶋:対談動画の撮影の時に、これを見ながら荒井先生と話せないかな。(ZOOMのレクチャーでアーカイブ美術館を映したら、)きっとみんないつまでもこれを見ていたいでしょう?それを中断して、対談動画に切り替えるのも・・・。アーカイブス美術館を見ながら対談できたら最高なんだけど。
ここで、お話はもう一つの企画である荒井茂雄先生と木嶋先生の対談の動画撮影へ。ZOOMでのレクチャーの際に、みなさんにより楽しんでいただけるような編集と段取りを詰めていきました。私は、アーカイブスバーチャル美術館の臨場感と展示された作品の迫力に釘付けになってしまいました。創立会員の作品が一度に並ぶとこんなにすごいんだ・・・!それにしてもバーチャル美術館に、対談動画に、盛りだくさん過ぎる!!(アーカイブスバーチャル美術館と対談動画の公開は10月です)
ちょっとボーっとしていると、竹内先生から、何か質問ある?とパスを出していただきました。そこで、今回の企画書を拝見した時から、気になっていたことをうかがってみました。
― 今、拝見したバーチャル美術館だけでも、これ1本でメインになるような企画だと思いますが、今回これだけ企画を充実させたのは、どのようないきさつがあったのでしょうか。
竹内:まず、本展の企画をそのまましよう、延期だからといって減らすのではなく、毎年やっていることをきちんとやろう、本展と同じように企画ができるように、ということを心がけました。また、新制作を知ってほしいということからアーカイブスのバーチャル美術館の企画も考えました。
木嶋:対談をする荒井先生は今年100歳になります。長く新制作を見てこられた先輩のお話をうかがって勉強したいという気持ち、残したいという気持ちがあります。
樺山:このコロナ禍はファインアートを志す人には最もネガティブかといえる状況です。それを逆手にとって、それでも作ることをしていこうということの現われであり、展覧会が開催できなくなったけれど一般の方の場を作ること、出来るだけ展覧会の形を取りたいという思いの現れです。
― WEB展覧会では、賞作品の選出に一般出品者のみなさまにも投票権がありますが、どうしてこういう形を取られたのでしょうか。
竹内:まず、実際の作品をみて審査をする、という本展とは一線を化さなければならないということが前提にあります。
金森:またWEBの場合は、投票をできない環境の会員もいます。会員だけで審査をするのは違うのではないか、画像と本画は違うので、むしろそれなら出品者みんなでやろう、と。
木嶋:僕は、新制作協会が出品者を大切にしたい、彼らの発言を大切にしたいと思っているということの現われだと思っています。
金森:そういえば関西の会員のKさんが、他の団体の方から、新制作は一般出品者のフォローができているよね、っていわれたといっていたよ。
松木:それもそうだし、あとはね全員参加が楽しいじゃない。
鈴木:そうそう、お祭りみたいにみんなで楽しめたら。私自身もすごく楽しみにしています。
この会議中に拝見したデモ版だけでも、すでに心をわしづかみにされてしまいましたが、全ての作品や活動に対する思いや労力をうかがって私もさらにとても楽しみになりました。1人の作家として、過去から未来に渡る全ての作家達の作品の一つ一つを敬い、その姿を慈しむ先生方の気持ちが伝わってきました。
― WEB賞を受賞すると記念品が授与されるとありましたが、記念品は公開されますか。
松木:受賞者が決まってから公開する予定ですが、今、小野先生とZOOMの受賞式で楽しく和やかに授与できるような方法を考えています。11/22のギャラリートークでは出品者のみなさまからの質問も予め受け付けています。
金森:僕は申し訳ないのだけれど11/22から、ちょうど高島屋で個展をやるのでギャラリートークに参加できません。(残念ながら金森先生は11/22は不参加とのことですが、個展の会場でお会いできるかも・・・?)
一般出品者のみなさまも交えた投票で、どんな作品が選ばれるのか、どんな記念品が授与されるのか、とっても楽しみです!企画委員会のみなさま、お時間をいただきありがとうございました!
● 絵画部WEB展とバーチャル展覧会:9/16から12/31まで公開。
● アーカイブバーチャル展覧会:10/18~1週間程度の期間限定で公開予定。
対談動画も期間限定でyoutubeにUPする予定です。
また、メルマガでお知らせさせていただきますので、是非ご覧下さい。
《 追伸 》
後日、対談動画を撮影の際の荒井茂雄先生ご夫妻のお写真をいただきました!ご自宅にて、絵画部のみなさまからの花束の贈呈です。おしゃれで若々しいお姿に胸がいっぱいになります。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました!